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さっき気づいたんだけど。
一年前のこの日のこと、
起きてから寝るまでのほぼすべての時間帯の記憶がはっきり残ってるんだよね。
一日の出来事をまるっと覚えている日なんて、他には心当たりがない。

あの日を境に「以前」「以後」で区切られるようになったことは多くて、
おそらく人生観そのものが変わった人も私を含めてたくさんいる。
一見以前と同じ暮らしに戻ったように見えても、
間違いなくあの日の記憶は今もそれぞれの胸の中で生きているから。

もう一年。
まだ一年。
今もこの街で、この東北で、
震災という名の何かとの戦いが続いているという事実は変わらない。

今日の午後、
たまたま私は仙台市中心部のアーケードにいました。
仮にも日曜日の政令指定都市の中心部、それなりに人出はあります。
いつもの週末と変わらない風景の中、流れた放送。

「本商店街では本日14:46に追悼の鐘を鳴らし、黙祷を捧げます」

それはただの連絡事項を伝えるかのようにさりげなくて、
強制でも、依頼ですらなかったのだけれども。

14:43頃には通行人が自主的に道の脇で立ち止まり始めて、
店員さんもお客さんもお店からどんどん外に出て来て。

14:45、
カウントダウン代わりの時報が流れる頃には、
決して短くはないアーケード内の全員が足を止めて両端に並んでいました。
誰に指示されたわけでもないのに、
居合わせたおそらく千人以上の人々が沈黙の中、合図の鐘を待って。

黙祷している途中で涙が出てきました。

どうしてこんなにたくさんの人とひとつになれるんだろう。
ここにいるすべての人が抱えているそれぞれの3.11。
言葉にできない何もかもを、この沈黙が語っている気がして。

黙祷終了の合図が出た後、
魔法が解けたように人々はまたゆるゆると雑踏へと戻っていきました。
一分後にはすっかり法則も規則性も何もない、ただの人ごみ。
けれどその中には涙を浮かべている人がたくさん、たくさんいました。
こういう行動を自然と取ることのできる人々の精神性、
そしてそれを感じ取って涙を流すことのできる感受性。
震災は残酷だけれども、
時に人間の途轍もなく綺麗な一面をも教えてくれます。

一年前に世界に絶賛された日本人の高潔さ。
それは紛れもなく今もここに息づいている。

この国は、凄い。
日本に生まれたことを、心から誇りに思います。

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時々憑かれたり暴れたり萌えたりする日々。
現在は主についったーに棲息しています。

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